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腰の構造

2024.7.8

腰痛と一言で言っても、腰痛を引き起こす状態は様々です。何故なら腰と言われる部位を構成する
要素は 沢山ありますし、動きも複雑です。

ここでは簡単ではありますが、専門的な話をさせていただきたいと思います。

<腰部の構造>
腰と言われている部位を構成する組織は、おおまかにいうと腰椎、骨盤、椎間板、筋肉、脊髄、神経、靱帯です。

腰椎:
5つの椎骨(背骨)から成り、脊柱管というトンネルを作り、中に脊髄が通ります。
柱の役割をして体幹を支え、脊髄を保護し、筋肉が付着して体幹を動かす役割をします。
腰椎は、前後左右に動かすことができますが、構造上、ひねる動きには対応していません。
腰を強くひねるような動きは控えた方がよいでしょう。
前側に向かって曲がっているのが正常な状態ですが、姿勢が悪かったり、歩きが不十分だと正常な形が崩れてしまい腰痛の原因になります。

骨盤:
真ん中に仙骨があり両サイドから寛骨で挟むようになっています。仙骨と寛骨をつないでいるのが 仙腸関節で、立ったり歩いたりするときに重要な役割をします。
骨盤は体を支える土台であり 歪みや仙腸関節の不具合によって、腰痛はもちろん、全く関係なさそうな部位の痛みの原因になったりします。
クッションの良い靴を履いて、しっかり歩くことが仙腸関節の自己整復になりますので、 できるだけ平坦な道を選んで、少しでも歩くようにしましょう。

椎間板:
一つ一つの椎骨の間に有り、クッションの役割をします。中心にゼリー状の髄核が有り、 その周りを包む強靭な繊維(繊維輪)で構成されています。
繊維輪を突き破って、髄核が飛び出た状態を椎間板ヘルニアと言います。

筋肉:
多裂筋・最長筋・腸肋筋・腰方形筋などの筋肉があり、体幹を支え、前後屈、側屈、回旋等の運動を行います。

脊髄:
脳から連続している中枢神経で、脊柱管の中を通ります。前根と後根という神経線維が体の各部位に伸びていて、前根は各部位へ向けて情報を伝え、後根は各部位から中枢へ情報を伝えています。

脊髄神経:
脊髄から出る神経のことで、前根と後根は脊髄神経の根の部分です。前根は主に筋肉を動かす運動神経で、後根は主に知覚を伝える感覚神経です。

靱帯:
背骨全体をつなぐ靱帯(前縦靱帯・後縦靭帯)と上下の椎骨をつなぐ靱帯(黄色靱帯、棘間靱帯、 棘上靱帯)があります。靱帯は関節の動きを制限し動いてはいけない方向へ動かないようにしたり 関節を補強したりしています。

沢山の組織が腰と呼ばれる部位を形作っていて、構造的な問題や機能的な問題があったときに痛みになります。

テレビや雑誌、動画サイトなどで、腰痛体操といって紹介されている運動をよく見かけますが、
一つの運動で すべての腰痛に対応する運動はありません。いろんな原因があり、痛めている組織も違います。

ある腰痛に対しては有効な運動でも、ほかの腰痛にはかえって痛みを強くしてしまうことがあります。

当院では、それぞれの方の状態に応じて治療と生活の中でのアドバイスを行っておりますので、ご相談ください。

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